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2011年7月 1日 (金)

いざという時の心理

 飯能市に住んで5年になるが、やっと“地域”が見え始めてきた。思わぬ出会いで「へぇ〜、こんな面白い人が飯能にいるんだぁ」と驚かされたり、逆に、すでに雑誌なんかで「へぇ〜、こんな面白い人が飯能にいるんだぁ」と気になって、やっと何かの機会で会えるというのもぼちぼちある。

 昨日は、市内のある公民館で開催された「いのちを守るための防災講座」に妻と参加してきた。自分はあまり分かってなかったのだが、「平成23年度 第1回 小学家庭教育学級」と冠に付いていて、どうも近所の小学校のPTAかなにかの企画だったらしい。妻が申し込んだので事情がつかめておらず、おそらく裏の手で!?ねじ込んでもらったのではないだろうか。
 平日午前の開催とあって、いるのはお母さんたちだけで、男一人はやたらと目立つ
(こういうシチュエーションが結構多い…)

 副題には「自然災害最新サバイバル情報をふまえて〜実践的なワークショップ」とある。飯能市は、国の重要文書を保管している倉庫があるとかで、昔からの住民の間では「地盤が強い」という思い(込み?)がある。今回の震災の時も「飯能は地盤が強いから、他に比べればそれほど揺れなかった」という会話を何度も耳にした。
 しかし、報道で見られた方もあろうが、先月、政府の地震調査研究推進本部の発表で「将来の地震発生確率が高まる可能性がある断層帯」として立川断層が挙げられていた
(他には、宮城県亘理町から福島県南相馬市にまたがる「双葉断層」、糸魚川‐静岡県構造線活断層帯のうちの牛伏寺断層(長野県)の二つ。昨日、長野であった地震と牛伏寺断層の関連がさっそく囁かれている)。これは埼玉県南西部(つまり飯能辺り)から東京多摩地域(府中市辺り)までの33kmにわたる断層である。その発表によれば「地震の発生確率は30年以内にほぼ0.5%~2%と予測」ということらしく、それがどれぐらい危険なことなのか、数字だけではピンと来ないが「ここは安心だ」と高を括ってはいけないことだけは確かなようだ。

 小さな子を持つ親たちのそんな捉えどころのない不安感がこうしたワークショップを企画させたのだろう。そこで呼ばれたのが、飯能在住だった“アウトドア流防災ファシリテーター”の「あんどうりす」さんだ。“だった”と書いたのは、3月の震災を機に、飯能から引っ越してしまったということらしいのだ。真相はよく知らないが、防災ファシリテーターとしては、できる限りのリスク回避をするのが当たり前ということか…?
 いずれにせよ、そんな人が身近にいたということは興味深いし、そうした縁があるからこそ、地元の小さな公民館で話を聞くことができたのだと思う。

 阪神大震災の被災体験がある彼女は、「防災」という一見地味で、暗くなりがちな話題を、むしろ、軽妙な語り口で“誰でもできる当たり前のこと”として明るく可能性を見せてくれた。Img_1664_2 また、同時に単に“これまでの当たり前”を受け入れていけないとも諭してくれた。

 さまざまな防災グッズを紹介してくれたのだが
(右写真参照。でも説明なしでは雑多に見えるだけか(笑))、特別なものではなく、日常の延長で考えようという姿勢は非常に共感できた。それと、とても新鮮だったのが、自分たちが小学生の時の防災訓練等で叩き込まれてきたものを疑ってみようという視点である。防災訓練といったものは、たいてい学校以外のところではしてこない。そうであれば、私の防災知識は20年以上も前のままで、まったくアップデートされてこなかったということになる。自分たちが使っていた教科書だって、その間、何度も改訂されてきているわけだから、世の中はだいぶ変わっているはずなのだ(書くまでもないが)
 例えば、防災頭巾は第二次世界大戦の名残でなんとなく使われていることが多いらしいが、当然あれでは落下物には耐え切れない。三角巾は十字軍の頃から使われている“由緒ある”代物で、乾パンの歴史は武田信玄にまで遡る。あんどうさんの言葉には、それらを全否定するつもりはないのだが、「なぜ、それなのか?」という思考ナシにしては、いざという時に役立ちませんよ、との含蓄が込められていたと思う。彼女は「乾パンは自治体が保存しやすいから、それにしているだけであって、災害に備えて家で保存するのであれば、なにも味気ない乾パンにする必要はないですよ」と言っていたのには、自分の思考停止にハッとさせられた。
その乾パンの例に漏れず、仕組みや背景を知らぬままで、かなり不合理なことをやってしまっているにちがいない。できる限りのアップデートをしておかなければ、と思う。

 災害時の人間の不思議な心理のお話も興味深かった。
 人は、緊急地震速報が鳴った時にまずするのは、「周りを見渡す」ことなんだそうだ。その事態そのものを分析するよりも先に、「人はどうするか」で自分の行動を決めていく。そのわずかな時間のギャップが、致命的な“逃げ遅れの心理”となって被害をより大きくしていく。「いつも通りであってほしい」という“正常性バイアス”がかかるために、本当は感知しているはずなのに、現実とは思いたくない、受け入れたくないといった心理が、「他の人はどうすんのかな〜?」と一瞬の呑気さが顔を覗かせてしまうことをさせるのだ。
 そうした心理が働くのを防ぐため、中学校の防災訓練では「とにかく逃げる」を徹底させる。健気な中学生たちが(思春期の彼らの多くはそうでない気もするが)
たった一人でも逃げていけば、それにつられてみんなが逃げることになるのだそうだ。実際に釜石ではそうした意識を訓練で徹底していたと聞く。

 さて、実際に地震が起きたら、自分はどうするのか?
 妻子を置いて「とにかく逃げる」では、幸い生き延びた後が恐い。

 「地震、雷、火事、妻子」

 “不幸中の幸い”ならぬ“幸い中の不幸”である(笑)。

【参考】
『自然災害最新サバイバルBOOK』(エイムック 2196) エイ出版社 2011年

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コメント

平日の午前さま?は確かに
珍しいかも。
まず、その時間にいるということで、
次にそうした「女子会」に参加して
いる点で。

(私も警戒されたことがあります。
自衛隊の方ですか?とか訊かれ
ました)

また、
妻子に置いてけぼりをくらうという
可能性も、意外と高いかも。
(案外、数に入っていなかったんだ、
という経験があります)

たぶん、
母子関係>父子関係の
場合が多いでしょうから。

そうでもないですか?

森井さん、ブログをアップして30分もしないうちにコメントを寄せてくれるとは、末恐ろしいくらいです(笑)。
今週末は立て続けにブログをアップする予定ですので、乞うご期待!(読者がどの程度いるか分かりませんが、皆さんも)

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