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2011年8月23日 (火)

わ、ショック!

 この夏は海外で過ごす期間が長く、つまり日本食から遠ざかることと自ずとなった。歳をとったせいか、やはり変わったものが続くと日本食を欲するようになったものの、それでも1〜2週間であれば我慢できる範疇である。
 なのに、どこかのタイミングで日本食屋さんに入ってしまう習性が私にはある。それは日本食が恋しくなるという渇望からではなく、「外国人がつくる日本食って、どこまで“日本食”なの?」という好奇の目からなのである。

 例えば、初めて行った海外であるケニアでは、面白半分に天ぷらを頼んでみたのだが、見た目から食感から何から何まで、あれはフリッターに違いなかった。
 カナダで食べた寿司はかなりイケてはいたが、すでに「寿司」ではなく、「Sushi」となって独自の進化を遂げ、創作料理的な様相を呈していた。寿司屋でバイト経験のある私ですら見たことのない巻物は、皮肉を込めてアーティスティックだったと称しておこう。

 同じことをもちろん日本でもしているのだろう。が、日本であろうが、外国であろうが、そのことに当の本人たちは気づかない。
 海外に出て自国の文化に触れ、初めてその面白さ(奇怪さ)に感動できるのである。

 マレーシア滞在の最終日、基本、各自で自由行動する日と設定した。私は、研修中、唯一、完全自由が許されたこの限られた時間で、論文作成のための資料を収集せねばならなかった。そこで、タクシーを借り切り、クアラルンプール市内郊外、車を走らせ、なんとか最低限の仕事をすることはできた。
 安堵の中、翌朝には成田に降り立っているというのに、例の習性がむくむくと顔を覗かせ、少々迷った挙句、結局、昼食に日本食をとることにした。
Img_2124_2
 幾分かは観光気分も味わいたいため、少し前まで世界一の高さを誇っていたツインタワー
(20世紀の高層建築としては最も高いらしい。対になっている建物としてはいまだ世界一を誇る、がどうでもいいんじゃないかな。東京スカイツリーも電波塔としての高さ世界一になりたくて、むりやり積み上げた感があって、なんとも卑しく思えてくる。と言いつつ、見事に一観光客になっていたのだが…)にまず向かいレストランフロアにあった「YUZU(柚)」というジャパニーズレストランに入った。

 そこで私が注文したのは「鰻御膳」
(下写Img_2121真)。 日本円に換算すると1,500円相当なので、かなりの代物である。ただ、見てお分かりの通り、「鰻御膳」と名乗りながら、寿司も天ぷらも刺身もある。これが「寿司御膳」でも「天婦羅御膳」でもよかったぐらいの主役乱立豪華絢爛の御膳である。(ちなみに、実際の「寿司御膳」らしきオーダーだと、階段状に盛られていた。前の席の欧米人が食べていたので、写真を撮らせていただいた。写真下)
 妻にこの写真を見せたら、鰻が石焼になっているせいか、「ステーキもついてたの?」と見まがうのだから、鰻の
存在がかすんでしまう。

 それでも日本ではあまりお目にかかれないこの豪華さに、ビールでノドを潤し、さっそく口にすることにした。

 あれ、刺身の食感がモソッとする。
Img_2122
 あれあれ、天つゆも出汁の利きが微妙に弱い。
 ムム、わさびは、成分なのか配合なのか、化学式で表したら違うものなのではと思われる。

 これは
似て非なるもの。

 とはいえ、かなり遅めの昼食だったから、おいしくいただいた。そもそも私は鈍感な男だから、及第点は十分に与えられる。
 最後に急須でお茶が用意されているようだったから
(膳の右下)、久々の緑茶でしめれば「終わり良ければすべて良し」なのだ。

 心を落ち着かせ、(日本的に)両手でお椀を持ち、口へ持っていく・・・

 「ん、なんだこれは…。昆布茶か?」
 日本人が日本食を口にして、驚いている様子を悟られては沽券に響く。
 さらに二口目・・・やっぱり変だ! そもそも「お椀」とは言ったが、置かれていたのはお猪口のように小さいではないか。どうもおかしい。

 ちょうど店員が近くを通ったので、"What is this?" と聞くと、「あ〜、それは日本人のあなただって美味しいと思うでしょ♪」と自信ありげに、"Oh, Japanese soup"と歯切れよく回答が返ってきた。
 急須のふたを開けてみると、中にはしいたけ、三つ葉らしきものが入っているではないか! お茶だと思って飲めばビックリするが、スープだとはなから思えば、たしかにそこそこ美味しくはある。

 が、急須に汁物???

 海外で食べる日本食は、日本食そのものというよりは、「日本食ってこうだろう」というフィルターを通ってデフォルメされてしまうことが多々ある。イメージで何かをしようとする時は、差し引いて八分ぐらいで考えるのがちょうどいい。
 ただし、そんな時でなければ、突拍子もない新しい発見に出くわすことだってない。大ヒット商品なんてものは、そうした奇抜さが糸口になったりするものだ。
マイナーチェンジして逆輸入され、定着していった文化だってあるのだから、数年後、これが日本で流行ることだってあるのだ。そう思えば、これもきっとアリだ。

 いやいや、そんなことはない。最後、急須の口から出てこなかった具材を箸でつつく私はそう確信し直した。

 マレーシア滞在最後の日に経験した「わ、ショック!(和食)」なお話でした。
 どんどはれ。

Img_2123

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コメント

twitterでブログアップの通知をしているのですが、さっそく「それは土瓶蒸しでは?」とのご指摘を受けました。
【参考】
http://www.c-d-k.ne.jp/~japancom/soup/dobinmushi/dobinmushi.htm
http://erecipe.woman.excite.co.jp/detail/0e671002cd70f697d0bded439bf32dc1.html
 
 私の無知ぶり、アホっぷりをさらけ出してしまいました(笑)。松茸なんて、私の人生史上、ほぼ口にしたことはないので、土瓶蒸しにも遭遇したことがなく…。
 これはまさに「あり」なんですね。

今朝、妻からは「それを知らなかったなんて、まさに“わ、ショック!なお話”だったね」とバカにされました・・・。

知らないことを恥じる必要はありませんよ!
(知らないことは、どきどきで楽しい!)

私も知りませんでした~。ド、ピン!

万事急須?と思って調べてみると、

土瓶:湯茶をわかしたり茶を入れたりするのに用いる
陶製の容器。

急須:小さな土瓶。茶出し。

しかも、
(もと中国で、酒の燗をした注ぎ口のある鍋)とある
ではありませんか。用途が酒→茶へと変化している
ようです。

それにしても、この写真を見る限り、具は食べにくそう。
サイズにやや問題があるのでは?
名称も「土瓶蒸し」あらため「急須蒸し」ではどうでしょう。

ついでに、「土瓶割り」というのが辞書には出ていたので
「これはいったいどんな料理?」と思いましたが。。。
ちょっと食べにくそうです。

料理や食材といったものの国籍みたいな
のを追いかけると、いろんなものが見えて
きますね。

「これはおかしい!」

とかも思わないわけでもないんですが、
それ以上に、そう思いこんでいる自分の方が
もっとおかしいことにも気づきます。

ハーフとかダブルとか、人に関してもいうことが
ありますが、どちらも同じ発想があるようで、結局
おひとりさまのものをある個人が持っているにすぎない
なと私は感じます。

どこからとかいう話はその程度のものかも。

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