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2011年11月19日 (土)

エッセイとはそんなもの

 新潟に来ている。今はもう大宮に向かう新幹線に乗っているのだけど。
 
 出張用の新幹線チケットは、たいがいネットで指定席をとる。そしていつも「窓側」を指定する。今回も例外ではない。それは、隣の人がトイレに立つ時に、いちいち気にする必要がないのと、時々ぼーっと外を眺めたいから。

 ところが、ホームに入ってくる新幹線は2階建て。「もしや」と思い、指定券を慌てて見れば、もちろん窓側の座席にちがいないのだが、嫌なことは的中するもの。1階の窓側が私の座席であった。窓の2/3はコンクリートで、旅の楽しみが1/3になった。
 周りは、はなからそのつもりだったのだろう。みんな乗車した途端に気持ちよさそうに眠りに就いている。ここはそういうエリアなのだ。

 上越新幹線はトンネルが多い。というか、とてつもなく長い。だから1階席になってしまったことに、幸い、諦めはついた。
 トンネルを抜ければ、さすがに「そこは雪国だった」とうことはまだないが、紅葉の具合が結構いい。うちの大学のキャンパスの紅葉も例年見事な色彩になるのだが、今年はややくすんでいただけに、少し秋気分に浸ることはできた。

 だからなのか、仕事の手を休めたくなり、『トランヴェール』を手に取った。最近、連載している角田光代のエッセイが気に入っており
(巻頭エッセイ「目的地まで、あとどのくらい」)、そこだけでも読もうと思ったのだ。
 余談だが、東海道新幹線にはこういったフリーペーパーがない。もうひとつ、JR東海には文句があって、東海道新幹線では未だに車掌が一人一人に検札して回る。上越新幹線や東北新幹線ではこういうことはないのにだ。おそらく自動改札を通った際に記録が残るかどうかの違いだと思うのだけど、それぐらいはJR東海でもすぐにできそうなものだが、いかがなものか。

 さて、なんか既視感があるな、と思ったら、以前もブログで取り上げていたようだ
(参考:「新潟出張で人生の選択肢について考える」。青森新幹線開通時のもので、太宰治を特集していたらしい。その時のエッセイはなんだったか、まるで覚えていない。たしか、まだ角田光代のエッセイは始まっておらず、伊集院静が書いていたと思う。それも悪くなかったが、何を書いていたかは覚えていない。
 エッセイとは、そんなもんであって、そんなもんでいいのだと思う。旅の思い出と一緒で、写真なんぞに撮り残さず、なんかうっすらとあるぐらいがちょうどいいのだ。

 ちなみに、今回のエッセイは「手を振る人たち」。角田氏の印象では、窓の外の人に手を振るのは列車特有のものであって、バス旅行ではついぞそういう経験がないのだという。
 そう言われれば、そんな気がしなくもない。夏に行ったウガンダではバス移動が主で、時折、現地の子たちに手を振ったりもし、振り返してもしてくれた。だから、まるでなかったとは言わないが、どこか気恥ずかしいかった。その点、列車のほうが窓の外に向かって手を振りやすい。列車は絶対に向こうへは届かない距離感が、ある意味、無責任に手を振らせるのだろう。

 ただ、バラナシーに向かうインドの列車でも、シベリヤ鉄道に乗った時も、新婚旅行で行ったモロッコの電車でも、幾度となく手を振った記憶はあるものの、その光景はほぼ輪郭を失っている。唯一、インドの平原で、突如、婆さんがお尻を丸出しにし、シャーッと尿を放ったのだけは痛烈に覚えている。それでもどんな顔して放尿したかは、覚えていない。 

 思い出は、うっすらとあるぐらいでちょうどいいのだ。

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コメント

そういえば、

おばあさんの放尿シーンは、
(どこかで書いたんですが)、
わりと最近、徳島の路上で
出会いました。

昔はこれが自然だったようです。

そのときの記憶は、残念ながら?
はっきりとあります。

手をふる動作。。。バスと列車を
比較すると、列車の方がふりやすい
のは、「目線の差」が少ないからでは
ないでしょうか?
バスだとその高低差が大きく、アイコンタクト
もとりにくく、また、かなり遠くにも感じる
ように思います。
列車だと、一方だけが振っているという
気まずさが生まれにくいのでは?

ま、そう思っただけですが、「列車は絶対に。。
手を振らせるのだろう」の部分がよく理解できなかった
ので、別の考えをしてみました。

う~ん、ひまですなあ~。

私は毎日長野新幹線に乗りますが、たまに乗り継ぎが悪くて「だったら高崎までいてまえ」と上越に乗るときは、必ず二階に乗ります。しかし、Maxときのシートはいただけないなあ。
角田さんのエッセイは4月か5月に始まりました。割に好きだけど、機内誌エッセイはやっぱりJALスカイワードの浅田次郎です!

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