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2011年11月 6日 (日)

パーム油をめぐって

 開発教育の実践者であれば「なにを今さら」と言われるほど至極当然のこととなっているが、皆さんはパームオイルと私たちの生活のつながりをご存知だろうか? そもそも「パームオイルって何?」ってぐらいの人もおられよう。

 ならば問いを変えよう。「ポテトチップス 洗剤 化粧品 チョコレート 石鹸 カップラーメン」 これらに共通するものは?
 ネタバレの問い方なので(タイトルにも明記しているし…)、答えを言うまでもなく、今回はパームオイルの話をしようと思う。


【写真左】機内から撮ったパームオイルのプランテーション。規則的に並ぶ農地がそれ。
【写真右】収穫されたアブラヤシの果実。この果肉からパーム油、種子からパーム核油が採れる。


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 先週土曜、仕事が終わった後にALPO(Alternative Look at Palm Oil)という学生団体の企画するイベントに顔を出した。今年の夏、マレーシア・サラワクに行ったのだが、私たちと同じルマ・パンジン村(ちなみに地名は“パンジンさんの村”という意味。村長の名前が由来なので、村長が変われば村名も変わる)にまで足を運んだということを聞き、物珍しさもあってのことだった。が、なんてことはない。私らも彼らも、単に同じコーディネーターA氏のお世話になっただけの話なのだ。今にも沈みそうな木製の小さなボートに1時間以上も揺られながら到達するあの僻地へ、たまたま行くなんて偶然はありえない。

 ALPOとはその名が示す通り、“
パームオイルを取り巻く社会問題へのアプローチを考える”学生団体だとのこと。
 イベントは、
パームオイルに関する基礎知識編(第1部)と現地視察報告(第2部)、そして彼ら自身が新たに感じてきた問題意識をベースとしたワークショップ(環境保護を謳うNGOとアブラヤシ農園を展開したい大企業経営者に分かれてのロールプレイ)の3部構成で行われた。
 第3部のワークショップでの議論も最終的にはそうなったし、
ALPO自身の現時点で到達した“答え”もそうであるらしいが、パーム油の問題は「どうしたらいいか分からない(答えはひとつではない)」。

 「スーパーで包装されているものの半分にパームオイルが使用されている」と言われるほど依存してしまっている私たちの生活において、もはやそれをなくす生活はできないし、現地の人たちも前より確実に生活の質が向上している現実がある。しかし、一方で、プランテーション農園の拡散が、甚だしい熱帯雨林の伐採、減少につながり、オラウータンの生息地を分断している。ジレンマや葛藤が多層多元に絡み合い、明快な解を見出すことはできなくなっている。
 ALPOの学生たちは「みんなで議論すればするほど分からなくなったが、そのことも含め、学生なりの発信をせめてもしていければと思います」と、帰り際、正直に語ってくれた。このイベントに参加したひとつの目的が、彼らはどんな解を持つことになったかを聞くことであったが、「どうしたらいいか分からなくなった」という解(それは外に向けての解ではなく、自分の内へ向けての解であったが)もアリだと思う。

 前回のブログでゼミ活動について触れたが、うちのゼミ生たちにもこうした学びが連鎖していくような取り組みをしてほしいものだと羨ましくさえなった。内容面での深まりに若干の物足りなさはあったものの、しっかりマネジメントされており、感心する。

 “学ぶ”とは、“自分を変化させ続けていくこと”と定義した教育学者がいたが、私も同感である。ALPOの学生たちは、まさにその途上にあるのだと思う。

 さて、一昨日、私は日帰りで大阪へ行った。行き先はヤシノミ洗剤で有名なサラヤである。今、パーム油をめぐるいくつかの動きを追っているのだが、詳しくは「次のブログで!」ということにする。

【参考】
■市民メディア「レアリゼ」
 2011年10月30日「学生団体ALPOのパームオイル・イベントに行ってきました」
 http://www.realiser.org/wordpress/?p=1276
※同じイベントに参加していた市民メディア・レアリゼの三沢氏と偶然帰り道が一緒で、このサイトを知ることになった。スポンサーの縛りなどから大手メディができなくなっていることをこうした市民メディアが野心的に取り組んでいる。ぜひ、応援したい。 

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コメント

パーム油のことはTVなどで見ただけで
よくわかりませんが、「議論をするほど
わからなくなった」というものは、パーム
油に限らず、ほとんどのものがそういう
面を持っているように思いました。

あとは何に価値を置くかで、態度や行動
の方向が定まってくることでしょう。
そのあたりは、あきらかに、知識の範疇では
ないと思います。

「学ぶとは自分を変化させていくこと」という
のも、そのとおりだと思いました。

そして、
変化しやすい部分と変化しにくい部分が自分
の中(おそらく皆の中)にもありそうですね。

知らないことを学んで変化することが容易な部分も
あれば、また、
知っていることを学び直して変化するという、
やや困難な部分もあるでしょうし、さらには、
一生、気づきもせず、また、気づいてもすぐに
無意識の世界に沈み込むような、学習不可能領域も
無限大に広がっていそうです。

「行動」の意味を直接行動ではなく、「教育」の意味
を「学校教育など」ではなく、もっともっと広く考えると、
好奇心の喜びがそこなわれず、泉のように持続可能な
生涯学習が可能になることでしょう。知識が憂いのタネ
だけにならず、喜びの果実を結ぶ。。。

パーム油の続報、楽しみです。


とても魅力的な記事でした!!
また遊びに来ます!!
ありがとうございます。

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